天の川銀河帝国:帝王ガリュウザ

【特長&チート能力】
●魔宝玉『七つの大罪』を所有し、上級悪魔の魔法を発動できる。『霊魂消滅魔法』は、視界に入る全ての敵を一瞬で殲滅できる究極の悪魔術。殲滅できる敵の数に上限はない。
●この世に存在する伝説的刀剣類の破壊に特化した『刀剣破壊斧』を所有。

『第十章 帝王VS悪魔』引用

10.8 帝王ガリュウザ
 
 銀河を統べる帝王の名は、ガリュウザという。
 
 大会の対戦表には、本人の申し出により『魔人ガリュウザ』と表示されているが、魔人というのは嘘である。
 悪魔が物質世界に降臨した存在を『魔人』と呼んでいるのだが、彼は悪魔ではなく人型の地球外生命体、つまり異星人だからだ。
 強力な闘気を操り、強靭な肉体と超人的パワーを持つ異星人であることから、『異星超人』と表現するのが最も適しているだろう。
 
 彼が支配する銀河は、アラトが存在する世界と異なるパラレルワールドの天の川銀河だ。その銀河の頂点に立つ存在であるため、帝王と呼ばれている。
 
 彼は、上級悪魔がはるか昔に創ったとされる魔宝玉、別名『七つの大罪』を所有していた。その驚異的な悪魔の力を使いこなすことによって、銀河の帝王として君臨することができたのだ。
悪魔の力を行使できるがゆえに、自身を『魔人』と称してきたわけだ。
 
 魔宝玉を探し求め、手中に収めるのに百年の歳月がかかった。銀河を支配するのにさらに百年かかっている。
 彼は本来、この大会の優勝候補の一人だった。が、まさか本物の悪魔によって殺されるとは彼自身想像もしていなかっただろう。
 
 ガリュウザ帝国には銀河を支配するだけの戦力がある。それにもかかわらず単身でこの大会に乗り込んできたのには理由があった。それは何でも望みが叶うという優勝報酬を得ることだ。
 ガリュウザが望む優勝報酬は、ほかに存在するパラレルワールドの銀河を自由自在に往来する能力だ。当然、それらの銀河を全て支配することが、彼の野望だったのだ。しかし、本試合によって、それは潰えたことになる。


10.7 魔宝玉『七つの大罪』
 
 帝王ガリュウザが所有していた魔宝玉『七つの大罪』は、七人の上級悪魔『傲慢、強欲、嫉妬、憤怒、色欲、暴食、怠惰』が、はるか昔に共同で創造した悪魔の秘宝だ。
 
 魔宝玉は、テニスボールサイズの透明なガラス玉のようなもの。
 その玉の中には大きさの異なる七色——白、青、緑、黄、橙、赤、紫——のビー玉らしきものが多数浮遊し、自在にうごめいている。
 そのビー玉のような物体は、水滴のように柔らかく自在に変形し、かつ、移動スピードをも変えつつ、自らの意志で遊泳しているように見えるのだ。意志を持った不可思議な物体という印象だ。
 
当然、七つの色は『七つの大罪』の一つひとつを象徴しているのだ。
 
 見た目はテニスボールサイズの大きさであるが、直接触ると固形物としての感触がない。
 しかし握って運ぼうとすると、たしかにそこに存在感があって運ぶことができる。そんな摩訶不思議な存在。
 
 そのガラス玉のように見える物体は半物質、つまりアストラル体のような存在なのだ。
 悪魔が存在する非物質界で創り、人間が存在する物質界で具現化したために半物質という存在となった。
 それゆえに、物質界の物質とは異なる不可思議で異質なオーラをまとっているのだ。
 
 ちなみに、魔宝玉『七つの大罪』に付属する唯一の秘宝『刀剣破壊斧』は、物質界で造られた斧に魔宝玉の悪魔力が宿っている物体であるため、物質界の物質としての存在と変わらない。
 

第十章 帝王VS悪魔



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