呪われた女子高生:貞神月子

【特長&チート能力】
●『呪いのスマホ』を用いて、自動的に反撃するという呪術を行使する。それは、敵から受けるあらゆる攻撃をそのまま返す“天罰”という御業。
●『呪いのスマホ』によって、自分自身にも“死に戻り”という呪いがかかっている。これにより、自分だけ前回の試合経験を有したまま、勝つまで試合を繰り返すことが可能。

『第四十四章 未来人VS呪い』引用

44.6 貞神月子
 
 貞神月子は母子家庭の一人娘だ。
 父親は、月子が5歳の時に目の前で強盗に殺された。当然それは月子のトラウマとなり、ずっと彼女を苦しめ続けてきた。
 
 母親は決して娘を見捨てたりしなかったが、父の死後に母親が付き合い始めた新しい男が最悪だった。その男は酒癖が悪く、月子に暴力を振った。貧乏な暮らしをしていた母娘は、金銭面でその男に頼るしかなく逆らうことはできなかった。
 
 そんなある日、母親に買ってもらったスマホでその男を撮影すると、不思議なことが起きるようになった。その男が酒におぼれて暴力を振るいそうになると、必ず何かの災いがその男に降りかかってくるのだ。
 月子はそれが不思議で仕方なかった。
 
 やがて、男の暴力度合いに比例し、災いの程度も過激になってくると、男はついに月子の前から完全に姿を消した。
 呪いだぁ~、と叫びながら逃げ出し、二度と姿を見せることは無かったのだ。生きているのかどうかも月子は知らない。興味もなかった。
 
 その後、撮影するたびに起こる不思議な現象に気づき始め、スマホの能力を理解するようになる。そしていつしか父親を殺した犯人を見つけ、『スマホの呪い』で仇を討とうと考えるようになった。
 
 スマホに『撮影した人物に天罰を与える』という呪いがあるが、同時に使用者の『死に戻り』という呪いもある。
 それは一種のチート能力なのだが、女子高生の彼女には精神的負担が大きすぎるのだ。
 
 月子には父親の仇討ちの思いとは別に、スマホの呪いから解放されたいという思いもある。それゆえに、この大会の優勝報酬として呪いから解放されたいと願って参戦を決意した。  

第二十四章 プロゲーマーVS女子高生


第四十四章 未来人VS呪い


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